3. <企>の「この人を見よ!」 第2回

 

あなたのオノは金・銀・プラチナ・チタン・バナジウム?

 

ウチの店長に初めて会ったのは、随分以前のことである。ある作家から「鄙には稀な眼力の持ち主がいる」と聞いていたのだが、果たして実際、その通りの人であった。
そして現在、その仕事ぶりを拝見していると、常に机の上の眼前のものを「ない、ない!」と言って探し回っていたり、日本語翻訳ソフトが神仏にみえてくる独自の言語体系(あれで話が通じる作家さん達は、全員翻訳ソフトを持っているか、それとも店長と同類なのか、不思議なのだ)、時系列に添って予測不能な方向性、などの「特質」がみられるが、以前にも増した眼力の冴え、思わず息を呑む腹の据え方などはすでに芸術的領域に入り、開いた目がふさがらない。
おかげで、「人間の目には、さてどこに何枚の鱗が付いているものであろうか」と生物学と哲学との狭間を彷徨する日々である。

 

それではとにかく実見してみようではないか、と思われた方は、営業日に日本語翻訳ソフトをお忘れのないよう、ご来店ください。なお普通の会話も「クイズ番組」のようなものですので「脳トレ」などがお好きな方にも是非おすすめです。