大前 悟 Oomae Satoru
略歴1972年
大阪に生まれる
1990年
神戸にて陶芸を始める
1994年
土を採取し始め、南蛮焼締を焼く
1999年
大阪にて初個展
2001年
信楽に移住
伊賀・信楽の窯変焼締を始める
全国的に個展活動を開始
伊賀・信楽の窯変焼締を始める
全国的に個展活動を開始
2003年
全地下式穴窯を築窯
2005年
施釉陶器に興味を持ち、
白磁や唐津などを焼き始める
白磁や唐津などを焼き始める
2007年
李朝時代の焼物に魅かれ、
井戸茶碗や柿の蔕茶碗を穴窯焼成にて焼き始める
井戸茶碗や柿の蔕茶碗を穴窯焼成にて焼き始める
2010年
兵庫県淡路市に移転
半地下式穴窯を築窯、
黒茶碗を焼き始める
半地下式穴窯を築窯、
黒茶碗を焼き始める
2013年
赤茶碗を焼き始める
2016年
白茶碗を焼き始める
「これまでに誰もやっていないもの」は、いきなり宙から降ったり湧いたりするものではありません。何かに強く融発され素直に影響を受け続ける取り組み続けているうちに、元とは違ったものに「なってしまった」現象を「オリジナリティの出現」といいます。
他と違ったものをやろうとする発想は、すでに「他」を基準としたものです。 そこに在る形が、これまでに有ったか無かったかということは、オリジナリティとは本来関係の無いものです。
以前から大前悟さんに接して感心するのは、氏がいろいろなものに融発されそれを貪欲に吸収してゆく姿勢で、それが現在の大前悟の多彩な作品群となっています。
氏が井戸や唐津、そして長次郎や光悅「写し」を手掛けても、発表されるものにはそこに「大前悟」が存在しています。
ごあいさつでも述べましたが、本展には大前悟氏による、「零から千へ」という副題が付いています。氏が現時点で制作の中心に据えている「不二山写」と「井戸」、そしてその周辺としてご紹介します。
作品の多彩さを楽しんでいただくだけでも良いのですが、「大前悟の時間軸に添う思考の変遷」(私的な副題、です)を読み取っていただければ開催者としての喜びです。
2017年2月 ギャラリーラボ