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松谷 文生展
松谷 文生展 令和5年12月2日(土)~12月10日(日)

松谷文生さんは、精緻で斬新な造形作品が海外で高く評価されている作者です。
7、8年前のことになりますが、工房の片隅に置かれていた、轆轤で挽かれた小さな試作を見て、轆轤を使用した幾つかのパターンを提案依頼しました。本人は認識していなかったようですが、とても“良い轆轤”が挽ける人だと感じたことによります。
昨年のこと、縁あって稀少な萩大道の良土を入手されたとのことでしたので、氏がそういった系統のものを手掛けたことはないのは承知でしたが、かまわずその場で「井戸茶碗」を依頼しました。
それから、そう間を置くことなく試作が届きましたが、予想通り松谷氏ならではの魅力をもつ井戸となっていましたので、いくつかの改良点を経てこれらを「やきもの通信」特集にて紹介する予定でした。
その後、改良が加えたられたものが次々と本人とともに届きけっこうな数となりましたので、それでは中から選抜して「個展」で行こうということになりました。独特の性質をもつ大道原土の質感を活かした佳品が揃いました。
更に、これらを氏の「普段の仕事」と併せて対比させると面白いコントラストとなると考えましたので、そちらも充実しての今回の本展と相成りました。松谷文生の二つの局面を是非どうぞご高覧下さい。

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