池西 剛 Ikenishi Go
略歴
1961年
大阪府に生まれる。
各地にて日本、朝鮮、中国の陶磁、古陶磁を学ぶ。
1993年
愛媛県今治市に五蓮房登窯、単室窖窯を築窯。
以降個展にて作品を発表。
2012年
岡山県和気町に工房を併設

今回の池西剛展は「黄野」です。

 

今回DM冊子でご紹介した「黄野」は黄瀬戸の原料を全くそのまま使用して志野のニュアンスを出したものです。
一見すると志野の一種にも見えますが、あくまでこれは黄瀬戸であって、黄瀬戸から志野に変遷する過程をひと場面切り取ったものだそうです。
写真や遠目で見ると、とても有機的で柔らかなものに見えるのですが、近づいて実際に手に取ってみるとその強靭きわまりない堅固な焼締まりを確認することができます。 池西さんの他のやきもの同様、かなり使い込んでも、そう簡単に汚れないことは間違いなさそうです。

 

ところで池西さんの最新作は、数点のみ図録の巻末でもご紹介しましたが、先月から今月にかけて焼かれたものです。

 

これらは何と、やはり全て黄瀬戸の原料のみを組み合わせて出来た「黒」、「青瓷」、「粉引」で、今度は黄瀬戸の源流である、古代の黒、青を同じ素材で表現するという、いかにも池西氏ならではの試みです。
この先行配信では、それらの最新作も、(本展のテーマ「黄野」そのものではありませんが)ご紹介することにいたしました。

 

どうぞご覧下さい!

2018年8月 ギャラリーラボ