松谷 文生 Matsutani Fumio
略歴1975年
愛媛県伊予郡砥部町生まれ
1996年
嵯峨美術短期大学(現 京都嵯峨芸術大学)卒業 日本芸術院会員 今井政之先生、眞正先生に師事
2007年
砥部にて作陶を始める
2010年
第27回「茶の湯の造形展大賞」奨励賞受賞
2011年
第43回日展 初入選
2014年
第31回田部美術館大賞 優秀賞受賞
2017年
第34回田部美術館大賞 優秀賞受賞
「細部まで丁寧に仕上げられた作品」というものにご興味をお持ちの方は、ぜひこの展覧会に足をお運びください。
「ガセネタ」ではありません。一見して細密な加工が施されているからと言って、仕上げが良いとは限らないものです。
松谷文生さんの作品は現代の陶作品の中でも、屈指の精度を持ったものであると思います。
ですが、それがおおらかな全体と融和した精密さをもっていて、歪んだ押しつけがましさを感じられないことが特筆すべきところです。松谷さんと対面して話をしていると、そういった人と作品との一致を確認でき、同じく真面目さと不思議さとの融合を見て取ることができます。
また、比較的大きな造形作品を中心に制作し、それなりに名を成している方々の場合、小さな作品がまるでつまらない、ということが異様に多いのですが、松谷さんの小品は、大作とまるで同じ精度と密度を備えたとても楽しいものです。
酒器なども、一見しただけでは「使いにくいのではないか?」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、実際に使用するとたいへん使い易く、酒も旨いのですよ。
「ならば拝見いたそうか」と、いう方は是非ともお手に取ってご覧になってみて下さりますようお願い申し候。
2019年1月 ギャラリーラボ