今回の作品群を前にして、最初に眼に入り手を伸ばしたのがこの酒盃でした。
水を打ったような艶を持つ油揚肌は、やや厚目に掛けられ「玉子焼き」のような柔らかな弾力を感じます(コゲの頃合いが更にそれを強調しています)。そのため強い面で構成された硬質な造形と釉調の調和が、この酒盃の完成度への主因となっています。
高台付近のコゲも程良く見事です。
私が欲しいので、決して「イチ押し」などではありません。
20. 黄瀬戸酒盃
作品番号0OEV
作家名戸田 優美子
箱共箱
外形寸法6.3w × 5.4h (cm)