ひと昔前まで、地元の陶商さん達が「窯変」と呼んで珍重して(値も高い)いた焼き成りの中でも最上質の徳利です。
私は「窯変」という呼び方には違和感を覚え、好きではない(すべてのやきものは「窯変」なのです)のでこの呼称を使いませんが、そんなことに関係なく素晴らしい焼き成りです。
この種の焼き成りでは応々にして、’土肌が死ぬ’ことが多いのですが、この徳利は大変に良い生きた土肌が現れています。「サンギリ」の部分もよく喰い付き、緑や紫色の変化に加え適度なコゲも出ていて「見事!」です。
渋さも派手さもよく共存し姿とのバランスも良い絶品です。
あえて「お勧め」という必要もないでしょう。