正面の大胆な造形は、それのみで既に多くの情報と特徴を自ら主張していますが、ぐるりと周囲を観察すれば実に穏やかかつ自然な流れを堪能することができ、そして再度正面に到達したときその急峻な変動に驚きとともに一種の安堵感を覚えます。これを繰り返すうちに一見不自然と思えた正面の造形は、実に自然であった事に気付くわけです。高台から高台脇へ添える左手、胴に添える右手はどの面と対峙してもなめらかで、使用者が茶器との融合を感じるほどの実用さも兼ね備わっています。(日野)
正面の大胆な造形は、それのみで既に多くの情報と特徴を自ら主張していますが、ぐるりと周囲を観察すれば実に穏やかかつ自然な流れを堪能することができ、そして再度正面に到達したときその急峻な変動に驚きとともに一種の安堵感を覚えます。これを繰り返すうちに一見不自然と思えた正面の造形は、実に自然であった事に気付くわけです。高台から高台脇へ添える左手、胴に添える右手はどの面と対峙してもなめらかで、使用者が茶器との融合を感じるほどの実用さも兼ね備わっています。(日野)