植葉 香澄 Ueba Kasumi
略歴
1978年
京都府京都市にうまれる
2001年
京都市立芸術大学美術学部工芸科陶磁器専攻卒業
2002年
京都市工業試験場陶磁器コース修了
2003年
京都府立陶工高等技術専門校図案科修了
2008年
パラミタ陶芸大賞展入選
2011年
京都府文化賞奨励賞受賞
2012年
京都市芸術新人賞受賞

 

このたび届きました、ギャラリーラボ特別仕様の植葉香澄「根付キメラの酒器」をご紹介します。

 

植葉香澄さんの「キメラ」は、一見してそれと分かる強烈に独特な造形に京焼や友禅の伝統を継承する煌びやかな色彩をもつ植葉さんの代表作です。

 

「キメラ」をいろいろと見せていただいているうちに、どこかその造形に「根付」を思わせるところがあると、特に近年の作風から感じておりました。

そこで、「その密度を凝縮させより彫刻的に、敢えて色彩をおさえて肌を象牙色で、根付のイメージをはっきりと前面に出した酒器」との依頼をしておりましたところ、待つこと半年、期待通りそのイメージを明解に出すことを見事成功させ“根付が酒器に化けたキメラ”作品群を、植葉さん自らが遠路届けて下さりました。

こうやって並べてみると統一感がありますが、実際手に取ってみれば一点ずつ極めて精巧に削り出された後、更に細かく細部が作り込まれ、それぞれの性質が作り分けられた驚きの発見の後、しみじみと感動が訪れる典型的な「仕込み系超絶技巧」ですよ。あらためて植葉さんの底力を目の当りにした思いです。これは飽くことなく末永く愛用できるものと断定します。

 

またこれらのキメラには、やはり一点ずつそれぞれの作品に合わせた絵が描かれた共箱が添えられています!(植葉さんの作品は、通常のものは共箱でないのです)

 

まだ届いて日が浅いですので、本当はもうしばらく手元に置いておきたいのですが、あまりにも出来が良いので早くこれを皆様にご覧いただきたいという衝動に抗えず、急遽「やきもの通信」にてのご紹介と相成りました。

この中には、私が個人的にぜひ持っておきたいものも複数含まれていますが、これが全作品ですので・・・・・売れ残ってくれることを祈っております。

 

ギャラリーラボ 企画