丸田 宗一廊 Maruta Souichiro
略歴1986年
丸田宗彦の長男として生まれる。
2005年
内田綱一に師事、四年間修行。
2009年
内田皿屋窯に戻り父を手伝いながら作陶を始める。
初期伊万里は日本最初の染付磁器です。
陶石を素材に使う磁器の中でもその質感、造形ともに柔らかさと凜然とした佇まいを併せ持ち、中国、李朝、そして唐津のそれぞれの良さを兼ね備えた他には類を見ないやきものです。
丸田宗一廊さんは、その素材である陶石との出会いにより初期伊万里を手掛けることとなりました。氏の作品からは、その素材から導き出す柔らかな質感に加え、造形の端々にあらわれる繊細さ、そして良いやきもの特有の可愛らしさといえるものを見て取ることができますが、それらのバランスの良い共存が、初期伊万里というやきものとの邂逅により、このように手に取ってたいへん心地良い佳品が生み出されているのでしょう。
今回ギャラリーラボ初登場の丸田宗一廊作品です。
このたびは、初期伊万里丸壺独特の良さを使いやすく楽しい酒器として体現させた注壺と、初期伊万里の代表的王道スタイルから宗一廊氏独自のものまで振り幅を利かせた酒盃を特にお願いいたしました。
手掛ける者を厳しく選ぶ初期伊万里から、継承を託されたか如く丸田宗一廊さんの世界をどうぞご覧下さい。
2020年11月 ギャラリーラボ