郷原 良成 Gouhara Yoshinari
略歴
1966年
北九州門司に生まれる
1993年
山本陶秀、山本雄一の内弟子として10年間修行する
2007年
北九州に自作の穴窯を築き制作拠点を移す

―ごあいさつと「やきもの通信・郷原良成の備前Ⅱ」につきましてー

 

郷原良成さんは、備前の人間国宝 山本陶秀氏の元での修行中に古備前を志し、窯元に居ながら独学で古備前の技法を模索し続けていましたが、地元北九州ではその備前を発表する機会に恵まれず、昨年末に当廊の「やきもの通信」にて初めて、全作備前による発表をされたという珍しい経歴の作者です。

皆様には長らく古備前への情熱を失わなかった成果をご評価いただけ、その日のうちに完売となる好評を得ました。

実はその折りの「やきもの通信」も私どもは最初から個展にて全貌をお伝えしたかったのですが、郷原さんの「やるからには築窯から」という希望を汲み、今年中の個展を予定しておりましたが天候不良などの事情で窯の完成が延び、来年度の個展となりました。

そこでこちらも変則的ではありますが、氏の新窯に向けた試験窯で焼成されたものの中から“途中経過”として、この「やきもの通信・郷原良成の備前Ⅱ」をお届けすることといたしました。

新窯ではこちらとは随分容貌を異にする作品が予測されますが、もちろん「郷原節」が随所に顕れ“季節限定モノ”としてたいへん貴重な記録かと存じます。

どうぞご高覧のほどお願い申し上げます。