大森 礼二 Reiji Ohmori
略歴1969年
愛媛県伊予郡砥部町に生まれる
1988年
愛知県窯業高等専門学校 修了
1989年
加藤春鼎氏に師事
1994年
伊賀・信楽で学ぶ
1999年
備前焼に魅せられ来備
2000年
牛窓町寒風に工房と穴窯を築く
2004年
初窯
2007年
ギャラリー炎色野で個展
2011年
ギャラリーLABで個展
2012年
明日香画廊で個展
「備前播鉢投げても割れぬ、備前徳利酒が腐らん」。
なるほど。
前半は堅牢であることの譬えなので、いちいちツッコミを入れることもありません。
しかし、「酒が腐らん」と言われると、これは本当かも知れないと思う人もいるかも知れません。
でも、これは嘘です。
「腐る備前」と「腐らん備前」に明確にしかも確実に分かれるのです。
ひとつのものが腐ったり腐らなかったりはしません。
「腐る備前」は酒どころか水も腐るし、またいちどカビが住み着くとほぼ永久に立ち去ることはありません。が、しかし「腐らん」ものは酒を入れて洗い忘れて3週間経ようが、井戸水の「ぬ」を入れっぱなしにしていようが、これが決して腐ることもカビが来ることも無いのです。
「焼きが堅いものと柔かいものの違いであろう」との予測、これはハズレです。そんなものは関係ないのです。
その理由について語るととても長いものになってしまうのでご興味の有る方はご連絡の上ぜひ当廊にお越しいただければ、と存じ上げます。
話を戻しますと、近代のもであろうが、それ以前のものであろうが「腐るものは確実に腐る」のです。
人間のすることは、人間と同じなのでしょう。
同じついでにいえばなぜだか近代以前のものの方がその「腐る」確率が激減する、ということです(個人的には不思議とも何とも思いません)。
懐古趣味などでは厳格にありません。「普通に」本当のことです。
さてその原因は何でしょうか
これもまたご興味のある方は是非来廊下さり、「共に論ずる」など、出来れば幸いです。
以上が前置きです。
今回は大森礼二さんの備前陶の紹介です。大森さんの備前は「腐らない備前」です。
2016年11月 ギャラリーラボ 企画