第二弾です!!
大前 悟 Oomae Satoru
略歴
1972年
大阪に生まれる
1990年
神戸にて陶芸を始める
1994年
土を採取し始め、南蛮焼締を焼く
2001年
信楽に移住
2003年
全地下式穴窯を築窯
2005年
施釉陶器に興味を持ち、白磁や唐津などを焼き始める
2010年
兵庫県淡路市に移転
半地下式穴窯を築窯
半地下式穴窯を築窯
大前悟さんは様々なやきものを焼いています。
高麗茶碗は手掛けてからすでに長い年月が経ちますが、今回は「特に」高麗茶碗です。
高麗茶碗と呼ばれる李朝の碗には、日本から茶の湯道具として発注されたものと、朝鮮半島での内需のため作られていたものを日本で「茶碗」として見立てたものとがあります。
いずれも、茶の湯に「侘び茶」といものが現れると、茶室とともにその様相が変革された侘び数寄道具の原点であり象徴ともいえるものです。
大前氏は最近、李朝のものは日本のものとは拘る部分が異なっていると改めて感じたそうです。“抜きどころ”と“締め”の違い、とのことです。たしかに李朝の諸物は木工品や石製品などでも、その独特な収束感が「李朝!!」となっているものです。
解釈が刷新されることによって、処々の僅かな違いがまるで別の作品全体を成すことがあり、それが「新しいもの」に繋がることが最も自然かつ正しい進化であると思われます。
大前氏によると「今回は、現在最もやりたかった仕事をたいへん気持ち良く出来た」とのことです。作品にそれは顕れています。ぜひともご期待願います。
令和二年一月 ギャラリーラボ 企画