5. 須恵器平瓶 6世紀 高さ9.5cm胴径10.0cm
ふたたび須恵器ですよ。
今回のものは平瓶、これも以前は「ひらか」と呼んでいましたが、前回同様「現代的つまらなさの法則」に従って、現在では「へいへい」と読ませるようです。つまらなさが嵩じてこちらはとても面白くなりました。よかったですね。
さてこのたびご紹介したいのは、そのようなことではありません。
平瓶はほとんどの場合、ずいぶんもっと大きいのです。
この平瓶はちょうど1合五勺入ります。もちろん酒がです。
酒切れもとてもよいです。堪りません!
ですが出自はもちろん、酒器ではなく明器(副葬品)でしょう。
小さな平瓶はないものかと長らく探し続け、しまいには祈りつづけていたところ不意に現われたものです。35年ほどかかりました。やはり祈りは大切です。
時折このように報われることもあります。