「魅力的なやきものです」という表現についてです。
とてもよく見かけます。
なぜ「魅力のあるやきものです」と言えないのでしょうか。
言葉として誤りがある、というわけではありません。
ですが、魅力という言葉に「的」が付くと「本当はそれほどたいした魅力は感じないのだけれども」というニュアンスに不思議となります。
同様の例に「本格的なやきもの」というものがあります。
なんだか「実のところは本格ではない」といわれているように思えてくるのです。(「本物志向」よりはずいぶんマシかもしれませんが)
「本格とも思わなければ魅力もさほど感じない」のだけれども、とりあえず何か褒めておかねばならない、という場合にはたいへん便利な言葉のようです。
その作品を作る側に立てば、言われてあまり嬉しい言葉ではないように思えます。
日本語において「的」は前の名詞を骨抜きにするのでしょうか。
どうやらこれは、「魅力」や「本格」だけではありませんでした。
「良心的」、「絶対的」、「抜本的」・・・なんだか総体的に胡散臭くないですか?
私が懐疑的に過ぎるだけなのかも知れません。
端的に私的な話でした的。