このたびギャラリーラボでは、私たちと共にやきものを紹介して下さる方を正社員にて募集いたします。
現在、販売企画業務は計3名にて行っておりますが、ここ最近の販売量の増加に伴い、今後の配慮も鑑みてあと2人ほど居てくれれば有難い・・・という内情です。
具体的な業務内容としては、月二回の企画展とやきものの仕入れ販売と単純明快で、つまり作者さんたちが焼いたやきものをお客様方に、店舗、電話、メールでの接客や成約後の梱包発送等を伴いご紹介する仕事です。
それでは「やきものを広く正しくこの時代に紹介してみようか」、という奇特なる志を持す方は下記の要綱を充分にご確認下さりました上にてご連絡下さりますよう御願い申し上げます。
先ずは、以下が求められる主要な基礎項目です。
・やきものに興味があること。これさえあれば「知識」はあとからでも何とでもなりますので、現時点で無くともかまいません。陶芸本などで見る間違った知識は無いに如かず、です。因みに「陶芸」や「アート」などには興味がなくてかまいません。
尚、やきものには今後も興味が持てない場合でも、驚くべき販売能力や学習能力があれば大丈夫!(かも知れませんが・・その場合には「とにかく業績第一」となります)。
・「好き嫌い」と「良し悪し」とを分別できる方。ここがとても肝要ですので、是非ともご留意願います。
・当廊は別段これといった特徴もない田舎の店のため、接客業務は来店者より電話やメールでのやりとりが主となります(※お客様が全く来ないわけではありません)。海外展開を主にする予定はありませんので英語力はあってもなくても構いませんが、日本語の文章力、聞き取り能力は必要となります(※海外のお得意様もいらっしゃりますが、私どもの通常業務では「グーグル等の自動翻訳」で充分に間に合います)。
・上記に伴い、当廊では図録ならびにホームページの随時制作が接客以前の主要業務となりますので、フォトショップ、イラストレーター、エクセルの各ソフトウェアをある程度扱えることが必要となります(※「精通」の必要はなく、当廊の業務遂行範疇のみでかまいません。不足があれば指導いたします)。
・当廊の主力商品に酒器があることから、“ある程度の酒が嗜める”必要があります。“ある程度”の差は問いませんが、アル中ならびに酒癖の悪しき方は駄目です。酒が全く呑めない作者にも良い酒器は作ることならば当然できますが、酒器を紹介する者が少しも酒を嗜めなければ話にはなりません(因みに「大酒呑み」である必要はありません。「付き合いの酒」も一切必要ありません。たとえば当廊では、各個展毎にその作者を交えた「酒器と酒の会」なるものを開催しておりますが、従業員は労働扱いでなく自由参加ですので「手当」も付きません)。
・自動車運転の出来る方(※やきもの作者の仕事場へ仕入れの際には細い山道などもあるので「ペーパードライバーさん」の場合、崖から落ちたりすると危ないので練習が必要かもしれません)。
・年齢、性別などは問いませんが、「ある程度」の体力は必要となります(が、「スポーツ選手並み」である必要はありません。※一例を挙げれば、常滑平安末期の40cmほどの大壺(他よりずいぶん軽い)を持ち上げて30メートルほど移動しても腰を傷めない程度で充分です。
・最後に、たいへん重要な項目です。
当廊では世間一般の不要物である特定嗜好品を扱うわけですが、お客様にとっては趣味の世界であっても、提供する側である作者や販売店にとっては趣味とは縁遠い世界ですので、その認識が必要となります(これはかなりの頻度で勘違いされがちな部分ですので、重々にご留意下さい)。”趣味が嵩じて”は構いませんが、”趣味の延長線上”ではいけません(但しこの場合も”仕事が趣味”であればそれもかまいません)。
それでいて、当事者である私どもは大概のお客様方よりは更に「やきものを好き」であることが必要です。「常にお客様より学ぶ」などと平気で宣う業者は、お客様や作者さんからお金を戴く価値がありません。
要は私どもに最も大切なことは、現在生産されているやきものや、やきもの全般に関する現状を少しでも良いものにすることに寄与できた場合にのみ「成功」、それ以外はたとえ売上げを伸ばし続けてビルなどが建ったとしても「失敗」、ということです。作者たちがダメなやきものを焼くことが環境破壊に過ぎないのと同じことです。
※注 これより下記は「必須条件」というわけではなく「そうであれば尚更大歓迎!」、ならびに参照項目ですので、ここまでお目通し頂いた方のみご覧下さい。
ですから、元よりこの求人にご興味の無い方がお目通しなさり気分を害されても当方は一切関与いたしませんので必ずご留意下さい。
・「先ずは家族」という人はこの仕事には向きません。そのように狭い了見でやきものに接すれば、後世代々のお客様方に失礼極まりのないことです。やきものは、人工物として現人類が滅亡した後も永く残る可能性の高いものですので、これに関わる以上、少なくとも「歴史に参与する」くらいの気構えは欲しいものです。作者達にも言えることですが、下手な仕事は後世への恥さらしとなります。
・同様に「仕事とプライベート」という発想の持ち主も、やはり向きません。「勉強」や「練習」は業務時間以外にするものです。相撲取りや音楽家などは日常、稽古の時間に「本番」の何十倍の時間を費やすものですが、他の仕事においてもそのような実践の有無が結果に出るものです。。
・現在の「働き方改革」なるものは国家を滅ぼす悪しき逆方向へ急傾斜しているとの危機感を持ち、たとえ如何なる時間においても、何をしている場合でも、その時即今只今の過ごし方こそが自らの一生の実態だと認識できそれを実践する方には心より敬意を払います。
・格差社会が不満・・という方もやはりこの仕事には向きません。やきもの稼業は歴史が相手です。歴史を通せば当然、格差や不条理、階層、階級、差別など当然のことで、この現代も例に洩れずもちろん格差社会です。因みに、やきもの作者ならびに私ども取扱い業者の階層は「河原モノ」です。
・現在の陶芸関連メディアの流す情報や作者の公募展受賞歴などを真に受け影響される体質の方々も不向きです。当廊ではその種のものは作者や作品の選考基準には一切ならず、やきものそのものから発信される情報のみを取り扱います。従って、そういった不正な情報で濁らない眼によって対象物を観て判断する習性を必要とされます。
・社会不適応者や相対的変人と世間さまより烙印を押されていても、協調性など無くとも、上記条件を備えていることが最優先です。私どもでは「空気を読む」などと言う行為は一切必要ありません。やきものは読みものですが空気はそうではありません。この仕事の完遂能力に比べれば取るに足らないことです。ですが、やきものの他としては、やはり日常「ワレモノ」を取り扱う仕事ですので「他者の動線」は常に読む必要があります。
やきものは他のものに増して、本人次第で歴史の体感が可能です。手前ミソですみませんが当廊は、役人根性の巣窟と化した現在の美術館、やきもののことなどまず教えてもらえない芸大の陶芸科、既に素人さんしかいなくなって久しい百貨店、先ずは既存の付加価値ありきの古美術店などに比し、“実践としてのやきものを習得する” あるいは“やきものを通じて歴史を再認識し体感する”ということを志す方には良い環境かと存じます。
そのようなわけでこの仕事は、明らかに作者さん達より更に「向き不向き」があからさまだと思います。
それでも尚、「ならば我こそ!」という方は、その志が私どもに形として伝達認識できました折りには必ず誠意をもって対応いたします。(※「見習い期間六か月」はあくまで一般基準につき、個人差により前後することがあります。早ければ「見習い期間」は初日で終わり即時登用というこれまでの実例もございます。が、これまでは見習いのまま勤務終了される方のほうが多いので、このような形で広く募集させていただくこととなりました)。
「休日」もこの国の現行労働規定により、一週間に二日ございます。我が国本来の伝統に従った「休みは盆正月のみ」ではありませんのでどうぞご安心下さい(「有給休暇」「各種保険」なるものもございます)。
ですがまた先述の如く、この国の現行(強制)労働規定により正社員登用後の「不当解雇」はございませんが、見習い期間内での「お引き取り」を、こちらからお願いする場合は多々ございますのでご了承下さいませ。
余談ですが、現在当廊を運営しております私どもが将来、自然の摂理に従い関与不可能となった後も、「ではギャラリーラボを引き継ごうか」という志の持ち主であれば殊更々に大歓迎です。つまりは、看板を背負って下さる「跡継ぎさん」もついでに募集、ということです。
気長にお待ちいたしておりますが、ご応募はどうぞ当廊の存続期間内にてお願いいたします。
お終いに念の為ですが、これは「求人の常識は疑え!」や「<企>の来てもムダですよ」などといったコーナーではなく、正式な正社員の募集です。
心よりお待ちいたしております。
主な業務内容
やきものの仕入販売、展覧会の企画、接客、梱包、商品の撮影、作者対応など
待遇
見習い期間六か月の後、正社員登用。
給与
見習い期間16万円/月。正社員登用後は能力に応じた昇給(不定期)。見習い期間の16万円は最低保証。各種保険適応
就業時間
10:00~19:00
休日/週
定休日水曜日(現在)と業務状況に合わせたもう一日
委細面談
ご希望の方は、お電話、ファックス、又は当ホームページ「お問い合わせ」欄よりお知らせ下さい。
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※ おかげ様で現在人手が足りましたので、只今は上記募集をお休みいたしております。
また募集の必要の出ました際にはこちらの「※二行」を消去いたしますので何卒宜しくお願い申し上げます。