その22. やきもの店でお客様が控えたほうがよい発言
<「欲しいと思ったものにはほとんど『赤丸』が付いている」と、誰も尋ねていないのに言う>
この発言をするほぼ全ての方々が、元より購入の意思は無いようです。
それならばと、明らかに出来の良い同種のものを在庫から出してお見せしても決して喜ばず、むしろ迷惑そうに目を泳がせて早々に退散されます。仮に実際に発言通りだとしても、そのような慣例の多い現状では品性を疑われるので控えたほうが無難です。「購入が前提」の人は意中のものがすべて売約済みである場合、ただひたすら残念そうな気配を全身から発散させているか、これとは全く別の言い回しで表現されます。
<「会期はいつまでですか?」と帰り際に言う>
一見何ら問題はなさそうですが、この発言をして後日来店する人は実に稀です。買わない人特有の常套句でもあるので、どうやらこれは質問ではなく、買わずに帰る言い訳のつもりのようです。
買わずに帰るのは全く正当なことであり、言い訳の必要など一切ありません。ですが、この発言によって初めて品性を疑われますので控えたほうが良いと思います。
<付き合いのある作者を「~くん」、つまり ”くん呼ばわり”する>
プライベートではその限りでありませんが、やきもの店内では、作者本人がそこに居ようが居まいが控えたほうがよい発言です。確実に品性を疑われます。付き合いが無くとも、そのように呼ばわる方々もいらっしゃいます。「呼び捨て」であれば、作者名はメーカー商標ですので全く問題ありません。ですが、「公の場」である店内で本人と対面の際には、たとえ先輩後輩、血族、主人と奴隷などの間柄だとしても「~さん」が適切だと思います。
<黙って入って来て、黙って出て行く>
何も発言されていないのですが、とりあえず品性は疑われます。