短い やきものの常識は疑え!始めました。
「やきものの常識はまず疑え!(「まず」はなかったかも知れない)」では、文が長い(実際には草稿の五、六分の一ほどに省略している・・)、解らん(やきものに興味を持ち始めて間もない方々にも解る内容を、と常に心掛けているが・・)、という方もいらっしゃるそうなので、出来るだけ短く平坦に♡を心掛けてのこの欄です。自己営業妨害といえる本編で、すでに触れた内容もそうでないものもあります。 解りやすいが故に自律神経などに支障をきたし、ご家族に八つ当たりなされても当方は一切責任を負いませんので、その場合の捌け口は劣悪な国政ならびにそれを許容する現代社会にお求め願います。

その30.

 

その30. 壺中の天

 

壺の中には仙境があり仙人が住んでいるそうです。

そういえば、ウチのそこら中に点在する大中小の壺に、時折り仙人が出入りしているのを見かけます。

仙境に住む仙人も出たり入ったりする必要があるものか知りませんが、約束である「ひげ」はともかく、果たして仙人には「しっぽ」もあるものなのでしょうか?

仙境にはどのような景色が広がっているのでしょうか。私もいちどはぜひとも入ってみたいものですが、晴れて入れるサイズになれた暁には、二度と出て来なくてもよいことが約束されています。

ひと昔前までは、やきものの代名詞といえば「壺」でした。西洋でもやきもの焼きのことをポッタリーアーティストと呼ばれていたそうですが、わが国のやきもの販売店も、通りすがりの年輩の方に「壺はよう売れまっか?」と尋ねられます(もちろん売れません)。

少し以前まではやきもの好きの「王道」が壺、「三種の神器」といえば茶碗、徳利、酒盃でしたが、現在では王様と元老と執事がクビになったようです。

更に以前までは、茶壷は大名行列に加わり、小壺は茶入として一国一城に匹敵し、その他諸々の壺は日常生活の必需品でした。

壺はほんとうに良いですよ!・・たしかに場所は取りますが、その場合は中に住めば更に良いそうです。