No.40 骨董屋さんへ・Ⅱ
品物を見せる際、見境なく現物が掲載されている書籍などを売買の決着前に見せるのは、非常に失礼かつ品の無い行為です。
これは、客に「自分の眼で判断して買えないだろう」という表現となります。たぶん当の本人がそうなのでしょう(ネットオークションなどでは実際「自分の眼で判断できない人」が多数を占めるので仕方がないのでしょうが、やはり見苦しいものです)。もしこれが、値を適正値より吊り上げる理由だとすれば、殊更に下品な行為です。本には価値のあるものも載っていますが、本に載っているから価値があるのではありません(因みに、本には「ダメなモノ」も相当数載っています。古陶現代陶ともに、元より業者が掲載料を支払って販売カタログとして作られた本は多いのです)。
眼前の客が、こういうことに左右されるか否かの見境もつかず、これをバカのひとつ覚えに繰り返すということは、本来モノを観る眼も無いということです。
決着後、つまり値段を提示して客が購入を決定した後に伝えるのであれば、それは話題として一興かと思います。それは後から言うべきことなのです。そういう業者も存在はしますが極めて稀です。
余談として現代作家も同様で、「陶芸誌に掲載されました!」などとSNS等で自己宣伝しているのは実に陰惨なものです。他分野とは異なり、陶芸関連で掲載が価値となるような書籍は現在残念ながらありません(「黒歴史」になるものならばあります)。
結局、古陶、現代陶を問わず、実際に「自分の眼で判断できない」お客さんが一定数存在するのであれば、それらも役に立つのでしょう。もちろん、その界隈のレベルと品位は確実に劣化します。





























