本展会場に設けたこのコーナーでは、大前さんの初期作の南蛮焼締や唐津(参考出品)から始まって、年代ごとの井戸盃を核として大前悟の変遷を紹介しています。
信楽での最後の作品で、この素材を得るために淡路島への移住を決めることになった井戸盃や、購入した古唐津盃とそれに触発されたもの、同じく古刷毛目茶盌と派生させた作品、また2013年に購入した井戸塩笥小壷(酒呑に使え、購入当時私もこれで酒を呑ませてもらいました)など、大前氏の年代別井戸盃とその周辺(一部参考品を含む)を展示販売しています。大前悟氏のコメント付きです。
大前作品に興味ある方は必見!です。
2000年 神戸の蛇窯でやいた。それまでは色絵をやっていたが楽に通じるプリミティブなものに興味をいだく
2005年 瀨戸黒の引出黒をはじめる
2006年 唐津もどきをやきはじめる
2007年 古唐津盃購入
2008年 李朝刷毛目茶盌購入
2009年 この盃は、信楽最後の窯
土は淡路島、この土目当てに移住決める
2010年 この盃は淡路島の窯・初窯
この井戸を焼く前に黒楽を始める
2011年 急に唐津の土に戻してみたくなり、やってみたが、井戸にならず唐津に
2012年 この頃、市販の釉薬原料に疑問を感じていた
この盃は初めて淡路島の材料だけで作る
2013年 この頃、李朝の井戸塩笥小壷を購入、土の質を堅手に近づける
赤楽を焼き始める
2014年 最も売れた井戸
この頃、ムキ栗写しを始め黒茶碗と茶釜との関係性に興味を抱く
2015年 この頃、光悦乙御前写しに取り掛かる
黄瀬戸の油揚手と黒楽の柚子肌が同じ技法かと考え黄茶碗を焼く
2016年 この頃白茶碗発表
盃は旧作を焼き直したもの