電線にスズメが14羽とまっていました。
そこへカラスが1羽やって来ました。
ぜんぶ合わせて何羽でしょう?
「15羽」!
間違いです。
通常の場合カラスがやって来れば、健全なスズメであれば逃げ去ります。
縄張り意識の強いカラスは、スズメがいなくなればそのまま立ち去るかもしれません。
したがって、正解となる可能性として最も高いのは「1羽」か「0羽」です。
ただし、常に絶対そうとは限りません。
そのスズメたちとカラスは、何かのご縁で仲が良いかもしれません。
ですがその場合にも、10羽のスズメすべてがそうとは限りません。
そうでない通常の場合でも、なかには「根性」があったり、身の程をわきまえず闘争心のみ強い者や、実際に強いスズメなどがいるかも知れません。
つまりこの設問に対しては、「カラスが1羽かカラスもいなくなり0羽となる可能性が高いが、そうでない場合は不明であるものの、15羽となる可能性は最も低い」という回答が適切ではないでしょうか?
やきものを観察したり実際に焼いてみたりする場合、少なくともこういった思考法と、各々の生態の他「彼らはなぜ仲が良かったのか」「その個体が根性や並ならぬ闘争心を持つに至った原因について」などの考察ならびに検証が不可欠です。
やきものは単なる足し算では上手くゆきませんし、良い部分の集積が良い全体ともなりません。
やきもの関連の報告書や研究紀要などを見ると、上記のように「足せば当然15羽」といった机上の空論の典型か、回答そのものを避けた内容でその大半を占めています。
やきもの関連の出版物や論評などを見ると、「電線に凧が引っ掛かったら電力会社に連絡しろ」などといった類の、もはや設問からは脈絡不明の内容でその大半を占めています。
“戦後学校教育の弊害”のように思われますが、それにしてもなぜ、やきもの業界ではその傾向が極度に強く、また放置され続けるのでしょうか?