谷本 貴 展 -美濃伊賀と伊賀-

谷本 貴 展 -美濃伊賀と伊賀-

令和3年2月20日（土）～2月28日（日）

11:00～18:30　水曜定休

美濃伊賀というやきものは、慶長期に織部を生んだ美濃の名窯「元屋敷窯」の製品ですが、なぜこの窯で美濃伊賀なのか？ということについては、例によって多くの他の重要なやきもの同様解明されていません。
ですがこの時期の他産地の織部様式のやきものを調べれば、「織部様式という方程式」で作られたものの中で最も完成度の高いのは、「織部」ではなく特定の志野茶碗と一連の伊賀の花入と水指であることがわかります。織部としては盛期、織部様式としては晩期である元屋敷窯で生まれた美濃伊賀は、備前や高取同様、この時期ならではの織部様式の特徴を備えるものです。
さて、そこでこの美濃伊賀を、伊賀の谷本さんが手掛けるとどうなるか？というのが本展です。
当初には”伊賀と美濃伊賀との融合”をイメージしていましたが果たして、蓋を開けてみれば美濃伊賀はより“そちら側”に寄り、その谷本美濃伊賀と従来の谷本伊賀との対比による「美濃伊賀と伊賀展」となりました。
なかなかに貴重な機会かと存じますので是非ご覧になってみて下さい。