松浦 コータロー 展
令和3年12月20日(月)~12月30日(木)
11:00~18:30 水曜定休
松浦コータロー在廊日 12/20(月)
松浦コータローさんは小学生の頃、仏教美術に傾倒していたそうです。
仏教美術はやきものの基礎ですので、松浦さんのやきものの魅力はどうやらそのあたりから来ているのかもしれません。大阪出身の松浦さんが学生の頃、奈良で考古学と美術史を専攻していたのもその因果であるかもしれませんが、ご本人にとって幸か不幸かどういうわけか、現在氏が絵付師を経てやきもの作者となり、そのことによって多くの愛好者が恩恵を得ているのも、やはりその因果によるものなのでしょう。
人は生あるものを食して生きていますが、松浦さんにとって器とは、人が「いただく」食材の終の棲家との認識であるそうです。それらのことは、その作品から一見される華やかな楽しさに対して、暫く手にしていると感じられる奥行の理由のひとつとなっているように思っています。
やきもの業界の現状は、「やきもの屋さん」、「うつわ屋さん」、「茶道具屋さん」、「骨董屋さん」、「現代陶芸さん」、「百貨店系」などと悪しき縦割り構造となっていて(事実です)、互いに作者や客層が異なるという不要な慣習が放置されて久しいものです。 松浦コータローさんの場合は、すでに「うつわ屋さん」の間で超絶な人気を誇る「行列のできる入手困難作者」なのですが、やきもの屋さん等の界隈では上記のわけで未だご存じない方が多いようでした。果たしてこのたび多くの作品に接して、改めてそういった縦割り区分の愚かさ加減を浮き彫りにさせる、本当に良いやきものを生む稀少な作者と確信します。
となれば、松浦さんにはどうしても新作のほか、そういった悪習の打破をも期待してしまう次第です。
ギャラリーラボ 企画
– お知らせとお願い –
※当廊では毎回、登録会員様へお送りする図録がお手元に届いた時点でのご予約を承っており、会期初日にご来場下さった場合に既に多くの作品がご成約済みとなっていることが多々ございますのでご了承のほどお願いいたします。尚、会期中は全作品を展示いたしております。
図録掲載作品の別面の詳細画像などのご要望につきまして、 購入希望の方にお応えいたしております。尚、対応は会期3日目以降となり、本展では12月23日(木)より順次対応させていただきますが、店舗と図録によるご成約優先のため、その間にご要望作品が売約済みとなりました場合は対応をご容赦願います。