松村 遷 展

松村 遷 展

令和4年3月19日（土）～3月27日（日）

11:00～18:30　水曜定休

松村遷在廊日　3/19（土）、20（日）

高校生の頃、美術教師の個人的趣味でたまたま図書室に置かれていた黄瀬戸の図録を見たことで、黄瀬戸を学ぶには明らかに場違いである多治見の意匠研究所に「そうとは知らずに」入り、それでも全く挫けることもその意志が変わることもなく、これまで黄瀬戸一直線の松村 遷さんは、現代唯一の黄瀬戸の専門家といえます。
黄瀬戸は、現存するものの中にも”本当に良いもの”が極めて少ないせいか、他にも増して人によっての評価基準が一定でないやきものです。例えば「油揚げ手」などといっても、見る側作る側ともに各々でのイメージには随分ズレがあり、黄瀬戸で最も重要な「石のように堅固なテクスチャー」を指摘する人は存外に稀です。
松村さんの黄瀬戸はそこを逆手に利点と転じ、「黄瀬戸とはこうあるべき」ではなく、出会った素材から如何なる黄瀬戸が生まれるか、ということを主眼に制作されてきました。やきものは古より本来そういうものでしたので、たいへん評価すべき作陶姿勢だと思います。
本展はそういった中でも、松村さんの原風景といえる黄瀬戸を特に念頭に置いた原点回帰を主題とした作品展です。どうぞご高覧下さい。

– お知らせとお願い –

※　図録掲載作品の別面の詳細画像などのご要望につきまして、　購入希望の方にお応えいたしております。尚、対応は会期3日目以降となり、本展では3月21日（月）より順次対応させていただきますが、店舗と図録によるご成約優先のため、その間にご要望作品が売約済みとなりました場合は対応をご容赦願います。