児玉 みのり展
令和7年2月22日(土)~3月2日(日)
11:00~18:30 水曜定休
児玉みのりさんのガラスは“パート・ド・ヴェール”という技法により作成されます。
蝋や土などで一点ずつ作った元型を石膏で起こし、ガラスの粒子を詰めて焼成し石膏型を壊して取り出して研磨する、と言葉にすれば簡素ですが、「手間ヒマ」などというケチな概念や性根を有する作者にとっては、精神の均衡に不具合をきたすこと受け合いの悠久の技法がゆえ、古代よりいったん途切れた後に現代に復元はされたものの、今も相変わらず手掛ける作者は少ない技法です(児玉さんは、独特の魅力を持つ吹きガラスも手掛けますが、本展はすべてパート・ド・ヴェール作品で統一されています)。
児玉さんの作品を手に取り使用すると、「“器の水利き”といえばやきものの独壇場であろう」というやきもの概念が見事に覆されます。
児玉さんのガラスを手に取ると、まずはその質感に惹き込まれます。ガラスでこのように鉱物のようなテクスチャーやマチエールが出るのか!という感嘆です。ですが、ガラスの主原料は鉱物なので当然なのか・・とも思い直します。
次に、何気に光に透かしてみますと、その瞬間の景色激変をたいへんに驚きますが、これも考えてみればガラスなのだからそういうものなのであろう・・と思うわけです。
そしていよいよ使用となり、先ずは水に通してみますが、その瞬間「ゲゲゲげっ」、次に「うっひょ~~~!!」ということになります。 とにかく、そうなるのです。
つまり、「言葉を失う」という滅多にはない稀少体験となるわけです。
“水利きを誇る”やきものを始め、古代ガラス、パート・ド・ヴェールを含めたその他のガラスでもこのようなものを知りません。具体的な様相につきましては、是非とも皆様ご自身でご体験下さい。
「騙されたと思って・・」などとは、騙すつもりがないので申しません。
ギャラリーラボ 企画
– お知らせとお願い –
※ 図録掲載作品の別面の詳細画像などのご要望につきまして、 購入希望の方にお応えいたしております。尚、対応は会期3日目以降となり、本展では2月24日(月)より順次対応させていただきますが、店舗と図録によるご成約優先のため、その間にご要望作品が売約済みとなりました場合は対応をご容赦願います。