阿波夏紀

あわ なつき

 

霧がかった景色のような、半透明な世界に心惹かれる。
見えそうで見えない、掴めそうで掴めない、そこに在るのかないのか…。
常に曖昧でいるからこそ気になる世界。
すーっと心に入ってきて、気づけばずっと眺めている…。

そんな景色を纏ったカタチを作っていきたい。

 

1988年 岡山県生まれ。現在、岡山市にて制作。

 

awa

 

倉敷の工房イクコさんを訪れた折、初めて阿波さんの作品に出会い、店長と<企>で奪い合った末、店長のものとなりました。

「店員さん!これは誰だ。良いではないか!なに、まだ個展歴が無い?なぜだ。他の作品は置いて無いのか!」と矢継ぎ早にまくし立てる当方に対し、店員さんはイヤな顔ひとつせず、実に適確な応対をして下さいました。帰りの車中で「さすがイクコさんところの店員さんだ。実に良い。スカウトできないか」などと話しながら帰りました。

後日阿波さんにアポイントを取り仕事場にお邪魔したところ、なぜかその時の「店員さん」が現れました。それが阿波夏紀さんその人でした。とてもびっくりしました。ならばその時、そうと言ってくれればよかったのに!  (企)