鈴木 都 展
令和元年12月7日(土)~12月15日(日)
11:00~18:30 水曜定休
鈴木都在廊日 12/7(土)、8(日)
志野というやきものは陶磁史のなかでもきわめて特異な存在です。
その彫刻性と装飾意図の強い施釉による造形表現に、それ以前にみられる祖型を探すことが一見難しいからです。
昭和に入って以降、多くの作者がこの慶長期の志野を目指し手掛けてきました。その結果として、当時のものとはまた趣の異なる昭和独自の志野が生み出されました。
現在志野を手掛ける作者のほとんどが、この昭和志野の伝統を感じさせる作風です。
そういうわけで現在生みだされる志野は、どうしてもそれら先人たちと比較されやすい立場にあります。彼らに堂々と比肩しうる志野を焼いてくれる次世代の作者はいないものかと嘱望される中、現れたのが鈴木都という若い作者でした。
大きな期待と注目を浴びる中、氏はその後も目線や方向性をブラさず邁進し秀作を生み続けていますが、これはとても稀有なことなのです。なぜか“陶芸界”では、若くして世に出た場合、何を勘違いするのか作品が人品ともに「変貌」する者が少なくありません。
鈴木都さんと接していますと、繊細な中にたしかな芯を感じられますが、おそらくその「核」の部分の質がとても優れたものであると察せられます。
やきものは「そのひと」が悲しいほどあからさまに出るものです。
それは、鈴木都という作者にはこれから先も期待ができるという証ともいえます。
ギャラリーラボ 企画
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