新宮 さやか 展
令和2年5月23日(土)~5月31日(日)
11:00~18:30 水曜定休
「オブジェ」という言葉がありますが、どうやら「使うことを目的として作られていないもの」をそう呼んでいるようです。ならば使う側からすると「使えないぐい呑や茶碗」もオブジェ、ということになります。器を買っても使わなければやはりオブジェです。
そのような屁理屈はさておき、本来すべてのやきものは「オブジェ」なのです。
ですが、新宮さやかさんのような作品作りをしていますと、多くの人々から安直に「オブジェ作家さん」と呼ばれてしまいます。「使えないぐい呑や茶碗」の作者達は不思議なことにそのようには呼ばれていません。
「使いやすい器」との感じ方には二種あります。「機能的に問題のないもの」と「やきものの良さと実感でき、ぜひ再び使いたいと思うもの」とです。前者は100円と消費税で何処にでもあります。ですが後者については、そうザラに出会えるものではありません。
「オブジェ作家と呼ばれる」新宮さやかさんの器は典型的な後者です。もちろん「器以外のやきもの」もやはり他者のそれとは一線を画し、硬質なやきものから発する柔らかで有機的な気配からは、自然界に存在するものたちと同質のものを感じられます。
「伝統」という場合、通常所詮は人間の伝統ですが、新宮さんの作品を見たり使ったりしていると、自然界由来の伝統とはこのようなものではなかろうかと思えます。
ギャラリーラボ 企画
表紙・1: SOLD OUT
2: SOLD OUT
4: SOLD OUT
5: SOLD OUT
6: SOLD OUT
9: SOLD OUT
11: SOLD OUT
14: SOLD OUT
16: SOLD OUT
18: SOLD OUT